建て替えか、リノベーションか。迷ったら、まず「家の今」を知ることから

先日のブログで、性能向上リノベーションのお問合せが増えてきたことをお伝えしました。
その後も「築年数が古い実家をどうしようか迷っている」「建て替えるか、リフォームで済ませるか決められない」というご相談をいただいています。
『ご両親が住まわれていた築30年の木造住宅を解体して建て替えをする提案をハウスメーカーさんから頂いているが、コストも大きく、まだ家は使えると思っているの悩んでいます。』という様なご相談をよく頂きます。
どちらが正解というものはなく、建物の状態やご家族の暮らし方、ご予算によって答えは変わります。今回は、迷ったときに考えておきたいポイントを整理してみました。
① 建築費は高い状態が続いています

建築資材や人件費の上昇で、家を建てる費用は高い状態が続いています。
一般財団法人 建設物価調査会が公表している「建築費指数」では、東京の木造住宅の工事原価は、2015年の平均を100とすると、2026年9月分で153.4となっています。地域によって差はありますが、10年ほど前と比べて建築費が大きく上がっていることが分かります。
こうした中で、「新築に建て替えるよりも、今ある家を活かしながら性能を上げたい」と考える方が増えています。
とはいえ、リノベーションが必ず安くなるわけではありません。建物の状態によっては、建て替えたほうが結果的に安心で、長い目で見て負担が少ないこともあります。
② 建て替えと性能向上リノベ、それぞれの向き・不向き

一般的な考え方を表にまとめました。実際には建物ごとに条件が異なりますので、目安としてご覧下さい。
| 建て替え | 性能向上リノベーション | |
|---|---|---|
| 向いている方・建物 | ・間取りを大きく変えたい ・基礎や構造の傷みが大きい ・平屋にしたいなど、建物の大きさや形を変えたい | ・構造(柱・梁・基礎)がしっかりしている ・愛着のある家や、思い出のある部分を残したい ・費用を抑えながら性能を上げたい |
| 性能 | 断熱・気密・耐震を、最初から計画どおりにつくれる | 既存の構造を活かしながら、断熱・気密・耐震を高める(どこまで上げられるかは建物の状態しだい) |
| 費用 | 解体費・建築費がかかる | 工事の範囲によって大きく変わる。構造まで手を入れると、新築に近い費用になることもある |
| 住まいの条件 | 今の法律に合わせて建てるため、敷地によっては同じ大きさの家が建てられない場合がある | 今ある建物を活かすため、敷地の条件によっては建て替えより有利な場合がある |
| 工事中 | 仮住まいが必要 | 工事の範囲によっては仮住まいが必要 |
| 費用の目安(旭ホームズの場合) | 4,500万円~5,000万円(2026年10月現在) | 2,500万円~3,500万円(2026年10月現在) |
特に「住まいの条件」は見落としがちなポイントです。古い家が建っている敷地では、前面の道路の幅などの関係で、建て替えると建物を小さくしなければならないケースもあります。建て替えを考える前に、敷地の条件も一緒に確認しておくと安心です。
③ 「性能向上リノベ」は構造・断熱・気密まで手を入れること

性能向上リノベーションは、キッチンや浴室を新しくしたり、内装をきれいにしたりするリフォームとは少し違います。
壁や床を開けて、ふだんは見えない「建物の中身」まで手を入れるのが特徴です。
- 構造:基礎や柱、梁の状態を調べ、必要に応じて耐力壁を増やしたり金物で補強したりして、地震に強くします。
- 断熱:壁・床・天井に断熱材を入れ、窓を断熱性の高いものにして、夏涼しく冬暖かい家にします。
- 気密:家のすき間をふさぎます。すき間が多いと、せっかく入れた断熱材の効果が十分に発揮されず、冷たいすき間風も入ってきます。
旭ホームズでは、断熱材を入れるだけでなく、工事する部分は、すき間まで丁寧にふさぐことで、新築に近い暖かさを目指せます。
これまでのリノベーション事例は、こちらからご覧いただけます。
→ リノベーション実例
④ 2025年4月から、大規模なリフォームにも「確認申請」が必要に

もうひとつ知っておきたいのが、法律の改正です。
2025年4月の建築基準法の改正で、2階建ての木造住宅など(平屋でも延べ面積が200㎡を超えるものを含みます)で大規模なリフォームを行う場合、工事の前に「建築確認」の手続きが必要になりました。
ここでいう「大規模なリフォーム」とは、壁・柱・床・梁・屋根・階段のうち、いずれかについて半分を超える範囲を直すような工事のことです。
たとえば屋根を全面的にやり替えたり、階段を架け替えたりする工事は対象になります。一方で、キッチン・トイレ・浴室などの水回りだけのリフォームや、手すりの取り付けなどは、これまでどおり手続きは必要ありません。
性能向上リノベーションでは、床や壁を大きく開けて工事を行うことが多いため、この手続きが必要になる場合があります。
手続きには図面の作成や審査の期間がかかるため、以前より計画に時間の余裕を持っておくことが大切です。建てた当時の図面や書類がお手元にあれば、ご相談の際にお持ちいただくと、建物の状態を把握する手がかりになります。
※どの工事が対象になるかは、工事の内容によって判断が変わります。詳しくはお気軽にお尋ね下さい。
まとめ

建て替えか性能向上リノベーションかは、費用だけでなく、建物の状態、敷地の条件、残したいもの、これからの暮らし方を合わせて考えることが大切です。
迷ったときは、まず今の家の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
旭ホームズでは、新築とリノベーションの両方を手がけているからこそ、どちらか一方に偏らずにご提案ができます。
「建て替えたほうがいいのか、直して住めるのか分からない」「実家をどうするか家族で話し合っている」という方は、お気軽にご相談下さい。
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