2025年10月17日

全館空調のメリット・デメリットとは?費用相場や導入ポイントについて解説

  • コラム
全館空調のメリット・デメリットとは?費用相場や導入ポイントについて解説

全館空調は、住宅全体の温度を一定に保つことにより、快適な暮らしを実現する空調システムです。寒さや暑さのストレスを軽減できるというメリットはありますが、導入前に知っておきたいデメリットもあります。

本記事では、全館空調のメリットとデメリットのほか、費用相場や導入のポイント、そして旭ホームズが提供する全館空調システムの特徴を紹介します。

全館空調のメリット

全館空調のメリット

全館空調は、家全体の室温を一定に保つことを目的とした空調システムです。従来の部屋ごとに設置する空調機器とは異なり、家全体をひとつの空間として一括管理します。

ここでは、全館空調を取り入れることで得られる具体的なメリットについて紹介します。

家中の温度を一定に保てる

全館空調の大きなメリットは、住まい全体の温度を一定に保てることです。

リビングや寝室はもちろん、廊下や脱衣所まで快適な室温が行き渡り、不快な寒さや暑さを感じにくくなります。たとえば、冬場の脱衣所の寒さや、真夏の蒸し暑い部屋でエアコンが効くのを待つストレスが解消されるでしょう。

さらに、冷たい空気が足元に溜まり、室内の上下で大きな温度差が生じる「コールドドラフト現象」を抑えることが可能です。また、家の中に極端な温度差が生じにくくなることで、寒い季節に起こりやすいヒートショックのリスクを軽減し、健康面への影響を抑えて安心できる住環境を整えられます。

インテリアの邪魔にならない

全館空調は、一般的な壁掛けエアコンのように室内機が目立たないものもあり、インテリアの雰囲気を損なわずにコーディネートできる工法もあります。

また、各部屋を個別に仕切って冷暖房を効かせる必要がないため、吹き抜けやリビング階段といった開放的な間取りを採用できます。仕切りを最小限に抑えられることで、自由度の高い設計や内装デザインを実現できるでしょう。

さらに、書斎や納戸といった小さな部屋にも無理にエアコンを設置する必要がなく、空間を有効に使えます。

ランニングコストを抑えられる可能性がある

全館空調は24時間稼働させることが前提となるシステムですが、部屋ごとに設置する壁掛けエアコンに比べて空調機器の台数が少なく、電気代の節約につながることがあります。

また、エアコンをこまめにオンオフするよりも、一定の温度を保ち続けたほうが省エネ効果を期待できます。全館空調は導入費用が高額になりやすいものの、使い方次第ではランニングコストを抑えられるシステムといえるでしょう。

全館空調のデメリット

全館空調のデメリット

全館空調にはメリットがある一方で、注意しておきたいデメリットがあります。ここでは、代表的なデメリットについてわかりやすく解説します。

導入費用が高額になりやすい

全館空調は、一般的な壁掛けエアコンに比べて、初期費用が高額になりやすい傾向があります。システムによっては専用の空調室を設ける必要があり、さらに快適に稼働させるためには住宅自体を高気密・高断熱仕様にしなければなりません。

また、点検やフィルター交換といった定期的なメンテナンス費用も発生します。システムの保証や交換時期まで含め、長期的なコストを把握したうえで導入を検討することが大切です。

部屋ごとに温度差をつけられない

全館空調システムの多くは、部屋ごとの温度を個別に設定できません。家族全員が必ずしも同じ温度で快適に感じるとは限らず、体感温度の違いから不満が生じる場合があります。

メーカーによっては各部屋で温度を調整できるタイプがあるものの、全体を一括でコントロールする方式が一般的です。個別エアコンのように「寒いからすぐに暖房を強める」といった急な温度調整が難しい点も、理解しておく必要があります。

乾燥しやすい

全館空調は家全体の温度を一定に保てることが特徴ですが、冬場は乾燥しやすい点に注意が必要です。冷たい外気を暖めると空気中の水分量が相対的に減り、室内が乾燥しやすくなります。

また、全館空調は住宅全体の温度を一定に保つ性質上、特定の部屋だけを加湿しても湿度が分散してしまい、十分な加湿効果が得られにくいことがあります。加湿機能が搭載された全館空調システムはありますが、部屋ごとの細かい湿度管理は難しいでしょう。

故障すると全室の冷暖房機能が使えなくなる

全館空調は基本的に1台のシステムで家全体をまかなっているため、その機器が故障するとすべての部屋で冷暖房が停止してしまいます。特に夏や冬に不具合が起きた場合、修理がすぐにできなければ生活に大きな支障をきたしてしまうでしょう。

メーカーや時期によっては修理対応まで時間がかかるケースも少なくありません。全館空調を導入する場合は、メンテナンスなどのサポート体制について事前に確認しておくことが重要です。

リフォームでは導入が難しい

全館空調は新築時に導入するのが一般的で、既存住宅への後付けは難しいとされています。

たとえば、ダクト式の全館空調システムを導入する場合、天井や壁、床下に空間を確保しなければならず、大規模な工事が必要になります。また、全館空調システムは高気密・高断熱住宅を前提としており、気密性や断熱性が不足している住宅では十分に効果を発揮できない可能性が高くなるでしょう。

こうした理由から、全館空調の導入はリフォームよりも新築時がおすすめです。

関連記事:リフォームで全館空調の導入は難しい?導入に必要な住宅の条件と注意点

全館空調を導入するときの費用相場

戸建て住宅に全館空調を取り入れる場合、導入費用は100万〜300万円程度が一般的な相場とされています。金額に幅があるのは、採用するメーカーやシステムの種類、住宅の大きさや性能によって必要な設備や工事内容が異なるためです。

ただし、工務店による自社設計・施工の場合は、費用を抑えられるケースがあります。導入費用の目安を参考にしつつ、家族のライフスタイルに合ったシステムを選びましょう。

新築戸建てで全館空調を採用する際のポイント

新築戸建てで全館空調を採用する際のポイント

新築戸建てで全館空調を導入する際には、快適性や省エネ効果を最大限に発揮させるためのポイントを理解しておくことが大切です。ここでは、全館空調の導入前に押さえておきたいポイントを紹介します。

全館空調は住宅が高気密・高断熱であることが前提

全館空調を効果的に稼働させるには、住宅自体が高気密・高断熱であることが前提になります。建物にスキマが多いと、せっかく温めた空気や冷やした空気が外に逃げてしまい、システム本来の性能を発揮できません。

そのため、全館空調の導入を検討する際には、住宅の気密性能や断熱性能をどのレベルで確保できるかが重要になります。

旭ホームズでは、全館空調を導入するかどうかに限らず、高気密・高断熱仕様にこだわっています。広島近郊で高断熱・高気密な注文住宅をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

旭ホームズの高断熱仕様について詳しくはこちら>

将来の機器の取替えコストを含めて検討する

全館空調は壁掛けエアコンより複雑なシステムであることから、初期費用が高額になるケースがほとんどです。さらに、どのような設備にも寿命があり、いずれ修理や交換が必要になります。

システムによっては、空調機器を交換するための取替え工事が大掛かりになる場合があるため、将来的にかかるコストを把握しておくことが大切です。事前にハウスメーカーや工務店に相談し、維持費や交換費用を含めた長期的なコストで判断しましょう。

モデルハウスで体感してから判断する

カタログや説明だけでは全館空調の快適さを実感するのは難しいものです。実際にモデルハウスを訪れ、夏や冬の空気の流れや室温の均一さ、湿度の感じ方などを体感してから判断しましょう。

家族それぞれが快適に過ごせるかどうかを事前に確かめることで、導入後の満足感が高まるはずです。

施工実績のあるハウスメーカー・工務店を選ぶ

全館空調を導入する際には、施工実績が豊富で信頼できるハウスメーカー・工務店を選びましょう。特に重要なのが、建築地の気候や建物の形状、断熱材の種類などを考慮した「負荷計算」と「空調計画」を自社でしっかり行っているかどうかです。

こうした計算を怠ると、部屋によって冷暖房の効きにムラが出たり、省エネ効果が十分に発揮されなかったりする可能性があります。また、全館空調は定期的なメンテナンスが必要となるため、積極的にアフターサービスを実施している会社を選ぶことも大切です。

旭ホームズでは、経験豊富な職人による点検やメンテナンスを定期的に実施し、快適な住環境を長期的にサポートします。安心して住み続けるためにも、施工からアフターフォローまで一貫して任せられる会社を選びましょう。

旭ホームズのメンテナンスについて詳しくはこちら>

関連記事:全館空調で後悔する理由とは?導入後に後悔しないためのポイントを徹底解説

旭ホームズの全館空調システムで快適な住まいを実現

旭ホームズの全館空調は、床下エアコンや壁掛けエアコンを活用して家全体に暖気や冷気を効率よく循環させるシステムです。建物全体の負荷計算から行い、全館空調になるように設計しています。

さらに、旭ホームズならではの高気密・高断熱施工技術により、全館空調の性能を最大限に引き出すことが可能です。部屋ごとの温度差を抑えられ、夏も冬も快適な室内環境を保てます。

また、30〜40坪ほどの住宅であれば、床下エアコン1台で家全体の空調が可能となり、初期費用を抑えつつ経済的な運用ができるでしょう。広島近郊で全館空調の導入を検討している方は、ぜひ旭ホームズにご相談ください。

旭ホームズの床下エアコンについて詳しくはこちら>

広島で新築・リフォームをするなら旭ホームズへ

広島で全館空調システムを導入するなら旭ホームズへ

木の家が持つ素材や素地を生かし、その土地の持つ要素を生かして設計し、末永く素晴らしい暮らしができる家づくり。それが旭ホームズのこだわりです。

広島近郊で、高断熱・高気密な注文住宅をお考えの方や、性能向上リノベーションを検討されている方は、ぜひ一度、旭ホームズのモデルハウスへお立ち寄りください。

所在地〒731-5101広島県広島市佐伯区五月が丘2丁目8
定休日日・祝・水
※事前のご予約があればご見学はいつでも可能です。
※お休みの3日前までのご予約をお願いいたします。

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