2025年9月9日

全館空調で後悔する理由とは?導入後に後悔しないためのポイントを徹底解説

  • コラム
全館空調で後悔する理由とは?導入後に後悔しないためのポイントを徹底解説

全館空調は、家全体の温度を一定に保てる、ヒートショックの予防に役立つなど、メリットが多いシステムです。しかし、実際に導入してから「思っていたのと違った」と後悔するケースはあります。

本記事では、全館空調で後悔しやすいポイントや、導入前に確認すべきポイントを解説。広島で全館空調システムを取り入れた旭ホームズの施工事例も紹介していきますので、快適な住まいづくりの参考にぜひご覧ください。

全館空調とは

全館空調とは、家全体の空調をまとめて調整できる仕組みのことを指します。各部屋に個別のエアコンを設置する方式とは異なり、玄関や廊下、トイレ、洗面所といった空調設備が設置されにくい場所を含め、家中を一定の温度に保てるのが特徴です。

家全体を均一に空調することで、室内の温度差がなくなり、ヒートショックのリスク軽減につながります。さらに、1台の機器で家中の空調をまかなうことが多い全館空調では、部屋ごとに複数のルームエアコンを設置する必要がありません。そのため、インテリアに干渉することが少なく、部屋の外観がスッキリとした印象になります。

メリットの多い全館空調ですが、中には全館空調を導入して後悔したという声もあります。全館空調は快適さや健康面でのメリットがある一方で、ライフスタイルや導入コスト、ランニングコストなどをあわせて考えなければなりません。導入を検討する際には、メリットだけでなくデメリットや注意点もしっかりと理解したうえで判断することが大切です。

全館空調システムを導入して後悔したこと

全館空調システムを導入して後悔したこと

全館空調は家全体の温度を一定に保ち、快適な住環境を実現する優れたシステムですが、実際に導入してみると「思っていたのと違った」と後悔するケースがあります。ここでは、全館空調システムを導入して後悔した理由について、具体的に紹介します。

室温を急に変更できない

全館空調は、家全体を一定の温度に保つよう設計されており、エアコンのようにすぐに温度を上げ下げすることができません。たとえば、夏の昼間に急に暑くなった場合に「とりあえずエアコンを強めにする」といった対応が難しく、システム全体でじわじわと調整が行われるため、温度の変更に時間がかかります。

一方、従来のルームエアコンであれば、短時間で希望の温度へと変更することが可能です。このような即時性に慣れている方にとっては、全館空調の「反応の遅さ」がストレスに感じられる可能性があります。特に季節の変わり目や天気の急変が多い地域では、不便さを感じやすいかもしれません。

部屋ごとの温度調節が難しい

全館空調は、すべての部屋を均一の温度に保つことを目的としたシステムです。そのため、リビングは暖かく、寝室はやや涼しめにしたいといった細かな温度設定が難しいという点がデメリットとして挙げられます。

たとえば、家族内で寒がりの人と暑がりの人がいる場合、全員が快適に感じる温度に設定することが困難です。また、日当たりや気密性によって部屋ごとの体感温度が微妙に異なることがあり、「同じ温度なのに、特定の部屋だけなぜか暑く感じる」といったケースも少なくありません。

メーカーによっては、部屋ごとの温度調節に対応できる全館空調システムがありますが、基本的には個別の温度調節は難しいと考えておきましょう。

メンテナンス費用が高い

全館空調は高性能なシステムである分、定期的なメンテナンスが欠かせません。主にフィルターの掃除や交換、ダクトの内部洗浄、システム本体の点検などが必要とされ、その多くが専門業者による作業です。

メンテナンスの頻度や費用はメーカーによって異なりますが、一般的なルームエアコンと比較すると高くなる傾向にあります。全館空調を導入する際には、後悔しないようにメンテナンス費用などの長期的なコストを考慮する必要があるでしょう。

季節によっては乾燥が気になる

冬場の冷たい空気は水分をあまり含んでおらず、そのまま暖めると空気中の水分量が相対的に減り、乾燥を感じやすくなります。全館空調システムによって家全体の室温を上げると、それに伴い相対湿度が低下する可能性があるでしょう。

さらに、全館空調の家全体の空気を均一に保つという性質上、特定の部屋だけを加湿しても湿度が分散してしまい、十分な加湿効果が得られにくい場合があります。加湿機能が付いている全館空調システムはありますが、部屋ごとの湿度管理は難しいのが実情です。

乾燥が進むと、肌のかさつきや喉の痛み、風邪をひきやすくなるなど健康面への影響が懸念されます。全館空調とは別に、加湿器を併用するなどの対策が必要です。

運転音が気になる場合がある

全館空調は、基本的に24時間365日使用するシステムで、常に機械音がわずかに聞こえている状態になります。昼間は気にならなくても、静かな夜になると機械音が気になってしまう可能性があります。

音の感じ方には個人差がありますが、完全な静音性を求める方にとっては満足できないかもしれません。全館空調を導入する前に実際の運転音を確認したり、モデルハウスを見学したりするようにしましょう。

全館空調の導入で後悔しないためのポイント

全館空調の導入で後悔しないためのポイント

全館空調を導入して後悔しないためには、事前に必要性やライフスタイルとの相性を見極め、計画的に進めることが大切です。ここでは、全館空調の導入で後悔しないためのポイントについて解説します。

全館空調が本当に必要かどうかを考える

まずはなぜ全館空調を導入するのか、必要性や目的をしっかりと考えることが大切です。全館空調は確かに快適性の高いシステムですが、導入・維持にかかる費用は少なくありません。また、部屋ごとの温度調節がしづらい、定期的なメンテナンスが必要などのデメリットもあります。

場合によっては、各部屋に個別のエアコンを設置する従来の方法と床暖房を組み合わせるなど、別の選択肢のほうが適しているケースが考えられます。どのような暮らしを理想とするのかを家族で話し合い、さまざまな冷暖房設備と比較したうえで、全館空調の導入を決めましょう。

太陽光発電の導入を検討する

全館空調は24時間365日稼働することが基本となっているシステムであり、電気使用量が増える傾向にあります。そこで、導入を検討したいのが太陽光発電です。

太陽光発電を導入すれば、昼間に発電した電気を自宅で使用でき、電気代の抑制につながります。初期投資は必要ですが、長期的に見れば電気代の節約効果が期待できるでしょう。全館空調と相性の良い設備として、導入を視野に入れることをおすすめします。

全館空調を導入した実績のある会社に依頼する

全館空調を快適に機能させるには、建物の設計段階から空調システムに合った計画をしなければなりません。

たとえば、空調機器の設置スペースの確保、給排気用のダクトの配置、断熱性や気密性の確保など、さまざまな要素を考慮する必要があります。設計や施工には豊富な知識と経験が必要となり、実績のある会社に依頼することが大切です。

また、メーカーの空調システムをそのまま採用すると、費用が高額になる可能性があります。自社で空調計画を行い、コストパフォーマンスに優れた提案ができる会社を選ぶと安心でしょう。

全館空調システムの導入実績が多いハウスメーカーや工務店であれば、システムの選定から設置、メンテナンスまで対応してもらえる可能性があります。

もし広島近郊で全館空調システムを採用した住宅を建てるなら、私たち旭ホームズにご相談ください。旭ホームズでは、高気密・高断熱住宅に強みがあり、壁掛けエアコンを採用した全館空調システムを提供。設計段階から空調計画を丁寧に行い、快適で後悔のない住まいづくりをサポートします。

旭ホームズの全館空調システムを導入した施工事例

最後に、旭ホームズが施工した全館空調システムの導入事例を、実際の住まいの様子とともに紹介します。

全館空調システム導入の施工事例1『ひとときの家』

広島市に建てられた『ひとときの家』は、床下エアコンを採用した全館冷暖房システムが特徴の長期優良住宅です。床下エアコンの効果で冬は家のどこにいても暖かく、さらにダクトを工夫して夏は1台のエアコンで快適に冷房が行き渡る設計となっています。

この『ひとときの家』の特徴は、大きな吹き抜けがある開放的なリビング。大空間でありながら高い断熱性と気密性を実現し、耐震等級3の強さを備えています。また、安全持続性能では最高評価の★3つを獲得し、家庭内事故への配慮を徹底。環境に優しいパッシブデザインを取り入れ、電気代などの不安を少なくする工夫が施された資産価値の高い住宅です。

外観はグレーの外壁に温かみのあるレッドシダーの軒裏が調和し、緑を感じられる外構と大きなカーポートが来客や家族を迎えます。南向きのウッドデッキには下屋根の部分に天窓で開口部を設けており、優しい光が入るように工夫が施されています。また、デッキ部分には立水栓を設置し、ガーデニングやお子様のプール遊びに使用することが可能です。

さらに、大きな吹き抜けのダイニングキッチンや、トリプルガラスの大開口スライディングドアを備えたリビングは、明るく開放的です。オーダーメイドのキッチンやアイアン手すりなど、デザインと機能性を兼ね備えた空間づくりを実現しています。

玄関には国産ヒノキを使った超断熱木製ドアを採用し、玄関横には大容量のシューズクロークを設けました。子ども室は将来間仕切りができるよう対応し、家族の成長に合わせた柔軟な間取りとなっています。

旭ホームズは、ただ快適なだけでなく、省エネ性能と安全性、耐震性を兼ね備えたバランスの良い住まいづくりが特長です。床下エアコンを活用した全館冷暖房システムで、季節を問わず家中快適な温度を保ちます。

全館空調システム導入の施工事例2『絆がうまれる2世帯住宅』

広島市に建てられた『絆が生まれる2世帯住宅』は、床下エアコンを活用した全館空調システムを採用し、長期優良住宅の認定を取得しています。冬場は足元からじんわり暖まる床下エアコンにより、ご両親からお子様まで年齢差のあるご家族全員が快適に過ごせる住まいとなりました。

また、建物全体をパッシブデザイン※で設計し、冬場は太陽光を積極的に取り込むことで自然の暖かさを活用しています。2階の南面には大きな掃き出し窓を設置し、燦々と降り注ぐ日差しが冬の暖かさを後押し。さらに屋根には太陽光発電パネルを搭載し、自宅で発電したクリーンエネルギーを活用して光熱費と環境負荷の低減を実現しています。

共働きのご夫婦のために、洗濯や室内干しがしやすいサンルームを設けるなど、家事の負担軽減にも配慮。広々としたアイランド型のキッチンや開放的なリビングダイニングは家族みんなが集い、絆を深める空間となっています。

さらに、床材には無垢のナラ材を使い、自然素材の温もりも感じられます。断熱・気密性能の高さに加えて耐震等級3の強さを備え、安心して長く暮らせる住宅設計が旭ホームズの強みです。

2世帯住宅という複雑なニーズにも対応した旭ホームズの設計力と施工技術は、快適性と省エネ性能、安全性を高いレベルで両立させています。床下エアコンを使った全館空調システムと太陽光発電システムの組み合わせは、現代にふさわしいスマートな住まいづくりといえるでしょう。

広島近郊で全館空調システムの導入をご検討の方は、ぜひ旭ホームズにご相談ください。経験豊富なスタッフが、適切なプランをご提案します。

※パッシブデザイン:太陽の光や風、熱などの自然のエネルギーを活かし、快適で省エネな住まいをつくる設計技術のこと

旭ホームズの施工事例はこちら >

広島で新築・リフォームをするなら旭ホームズへ

広島で新築・リフォームをするなら旭ホームズへ

木の家が持つ素材や素地を生かし、その土地の持つ要素を生かして設計し、末永く素晴らしい暮らしができる家づくり。それが旭ホームズのこだわりです。

広島近郊で、高断熱・高気密な注文住宅をお考えの方や、性能向上リノベーションを検討されている方は、ぜひ一度、旭ホームズのモデルハウスへお立ち寄りください。

所在地〒731-5101広島県広島市佐伯区五月が丘2丁目8
定休日日・祝・水
※事前のご予約があればご見学はいつでも可能です。
※お休みの3日前までのご予約をお願いいたします。

家づくりコラム

旭ホームズのスタッフの日常や建設中の物件などをご紹介しています。

無料会員登録

無料会員登録

家づくりの資料や会員様限定のプラン集など
会員だけのお得な情報を配信中!