2025年5月9日

平屋は地震に強いって本当?耐震性が高いと判断するポイントとは

  • コラム
平屋は地震に強いって本当?耐震性が高いと判断するポイントとは

「平屋=耐震性が高い」と思われがちですが、実は平屋というだけで耐震性が確保されているわけではありません。というのも、平屋は2階がないことで建物の総重量が抑えられ、揺れの負荷が軽減されるというメリットはあるものの、構造計算をしなければその耐震性は判断できないためです。「平屋だから安心」と思い込まず、正確な知識をもとに判断しましょう。

本記事では、平屋と耐震性の関係や平屋のメリット、平屋の耐震性を高めるために意識したいポイントについて詳しく解説します。さらに、旭ホームズによる平屋の施工事例を紹介するので、快適かつ地震に強い住まいづくりの参考にしてください。

「平屋=耐震性が高い」ではない

平屋は一般的に「シンプルな構造で地震に強い」といったイメージを持たれやすいですが、必ずしもすべての平屋が耐震性に優れているとは限りません。

たしかに、2階がないことで建物の総重量が抑えられ、揺れに対する負荷が少なくなるという利点はあります。しかし、それだけで耐震性が保証されるわけではありません。

たとえば、複雑で構造を無視した形状の場合や、ロフトを取り入れた特殊な構造の場合、耐震性が低くなる可能性があります。また、平屋であっても地盤が弱い土地だと、十分な耐震性能を発揮できないことが考えられるでしょう。環境に合わせた無理のない構造設計にすることで耐震性に優れた平屋が実現できます。

耐震性が高い家を建てるためには、「平屋だから大丈夫」と思い込まず、専門家による構造計算や地盤調査をしっかり行い、根拠ある耐震対策を講じることが重要です。

構造計算をして初めて耐震性が高いと判断できる

2025年の法改正により、一定の延床面積を超える戸建て住宅には、原則として構造計算の実施が義務付けられることになりました。平家かつ延べ面積200㎡以下の建築物の場合は構造計算が義務付けられていませんが、結局のところ構造計算をしないと「耐震性が高い」と判断することはできません。

耐震性を客観的に評価するためには、建物全体の構造バランスや荷重のかかり方を数値的に把握し、計算に基づいて安全性を確認する必要があります。つまり、平屋であっても2階建てであっても、構造計算を行って初めて「地震に強い家」といえるでしょう。

また、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造といった構造の違いによって、耐震性そのものに明確な優劣があるわけではありません。いずれの構造であっても、構造ごとに計算し安全性を確保すれば、地震に強い建物になります。

構造の種類によって違いが出るのは、費用です。たとえば、非木造の建物は火災保険の保険料率が低いというメリットがあります。しかし非木造だと建築費が高くなる分、保険の担保額が増え、結果的に支払う保険料が高くなるというデメリットに注意しましょう。

耐震性を本当に重視するなら、建物の構造や素材だけで判断するのではなく、構造計算を通じて裏付けのある強さを把握しておくことが大切です。

関連記事:築年数と耐震性の関係とは?旧耐震基準と新耐震基準の違いや築年数から耐震基準を知る方法

平屋のメリット

平屋のメリット

平屋は耐震性の面で過信が禁物である一方、生活のしやすさや日常の利便性といった点で多くの魅力があります。特に家事や育児、高齢者との同居など、日々の暮らしに密着したシーンでは、平屋ならではの快適さを実感しやすいでしょう。

ここでは、そんな平屋のメリットを具体的に紹介します。

家事動線がスムーズになる

平屋住宅の大きな魅力のひとつが家事のしやすさです。階段がないことにより移動がすべてフラットな空間内で完結し、洗濯や掃除といった日々の家事作業がスムーズになります。

たとえば、2階建ての住まいで水回りが1階、物干し場が2階にある場合、洗濯のたびに何度も階段を行き来する必要がありますが、平屋であれば階段による移動の負担がありません。さらに、掃除は1階のみで済む点がメリットです。

また間取りによっては、水まわりや収納を一直線に配置した「直線動線」や、部屋と部屋を回遊できる「回遊動線」を取り入れることが可能です。こうした工夫を凝らすことで、家事にかかる時間や手間がさらに削減され、その分家族と過ごす時間を確保しやすくなるでしょう。

家族との接点が自然と増える

平屋のメリットとして挙げられるのが、家族全員が同じフロアで生活を共にできる点です。階層による物理的な距離がなく、家族同士が自然と顔を合わせる機会が増え、日常の会話やふれあいが生まれやすい環境が整います。

また、室内に“おこもり感”のあるヌックを設けたり、スキップフロアを取り入れたりすることで、コンパクトながらも個人の空間を確保することが可能です。

「平屋=リビング中心」と捉えられる傾向にありますが、実際には暮らし方に合わせて柔軟に設計できます。工夫次第で、家族との時間と自分の時間を無理なく両立できる住まいが実現できるでしょう。

平屋の耐震性を高めるために意識したいポイント

平屋の耐震性を高めるために意識したいポイント

平屋は建てる土地の状態や施工会社など、さまざまな要素を考慮することで耐震性を高めることが可能です。ここでは、平屋の耐震性を高めるために意識したいポイントを紹介します。

地盤の状態を確認して適切な対策を行う

どれほど建物の耐震性を高めようと思っても、それを支える地盤が不安定では意味がありません。特に「軟弱地盤」と呼ばれる泥や水分を多く含んだ粘土や砂地のエリアでは、地震時に地盤沈下が発生し、建物が傾いてしまうリスクが高まります。

地盤に強い土地かどうかを簡単に見極める方法として有効なのが、古地図による調査です。市役所や図書館の資料を活用し、建築予定地がかつて沼地や低湿地だったかどうかを確認してみましょう。古い地図だと現在と計測方法が異なる可能性があるため、明治時代以降の地図がおすすめです。

もし土地がかつて湿地帯や沼地であった場合は、建築前に地盤改良や基礎の補強を行う必要があります。施工会社と相談しながら、安全性を確保するための対策を行いましょう。

旭ホームズでは、土地の状態を正確に把握するための地盤調査から、必要に応じて適切な地盤補強工事まで一貫して対応しています。建物を建てる土地が地盤に強いかどうかわからない場合でも、安心してお任せください。

耐震等級3を標準としている施工会社を選ぶ

耐震性が高い平屋を建てるためには、施工会社をしっかりと選びましょう。施工会社を選ぶ目安として、「耐震等級3」を標準仕様としているかどうかが挙げられます。

耐震等級とは、建物の地震に対する強さを3段階で示したもので、2000年に施行された「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」に基づいた指標です。耐震等級3は震度6強〜7クラスの1.5倍の力に対して、倒壊・崩壊しない強度がある住宅となります。

耐震等級1・建築基準法で定められた耐震基準を満たす最低限の耐震性能
・一般的な戸建て住宅で採用されることが多い
耐震等級2・耐震等級1の1.25倍の耐震性能を持つ
・病院や学校などの公共施設で採用されることが多い
耐震等級3・耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持つ
・消防署や警察署など、防災拠点となる施設で採用されることが多い

旭ホームズでは、耐震等級3を標準の性能として取り入れています。広島近郊で地震に強い優れた耐震性能を持つ平屋を建てたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

旭ホームズの耐震性仕様はこちら>

旭ホームズの平屋の施工事例

旭ホームズでは、お客様のライフスタイルやこだわりに寄り添った家づくりを行っています。ここでは、旭ホームズが手がけた平屋の施工事例を紹介します。

平屋の施工事例1『大自然の中の映える家』

平屋の施工事例1『大自然の中の映える家』
▲素の家『大自然の中の映える家』

素の家『大自然の中の映える家』は、広島県の豊かな自然のなかに建てられた平屋住宅です。雪の多い寒冷地という立地条件に対応するため、断熱性能が高いトリプルガラスの「APW430」を採用しました。外気温に左右されにくく、エアコン1台でも室内全体が暖かく保たれる断熱性能の高さが特徴です。

間取りは、視線の抜けとほどよい仕切りが共存する設計で、家事動線にも配慮されています。ウォークインクローゼットとランドリールームはつながっており、「洗う」「干す」「片付ける」という一連の流れがスムーズに完結。大きな窓がありながらも高い気密性や断熱・窓の性能強化により、暖かさを逃しません。

家族で料理がしやすい広々としたキッチン、収納力に優れた玄関周り、将来のライフスタイルの変化に対応できる子ども部屋の可変性など、暮らしやすさを考え抜いた設計が随所に光ります。自然と調和する外観デザインも、旭ホームズならではの魅力です。

平屋の施工事例2『私の居場所のある平家』

平屋の施工事例2『私の居場所のある平家』
▲素の家『私の居場所のある平家』

素の家『私の居場所のある平家』は、広島市南区に建てられた平屋の注文住宅です。片流れ形状の屋根に大容量の太陽光発電パネルを搭載し、パッシブデザインを取り入れた高気密高断熱住宅になります。

屋根の形状を活かしてロフトを設けることで、平屋ながらも立体的に空間を活用。リビングとつながったロフトは、遊び心がありつつも実用的な居場所として機能します。勾配天井を活かした開放的なリビング空間の横には小上がりの和室があり、住まう人の「居場所」を大切にした設計です。

キッチンまでの動線は、洗面脱衣室やリビング、ウォークインクローゼットなどとつながっており、移動のしやすさにも配慮。大容量のウォークインクローゼットを中心に、収納も充実しています。子育て中のご家族にとって、日々の生活を心地よく過ごせる工夫が詰まった平屋住宅です。

旭ホームズでは、「コンパクトに作って、大きく住む」ことができるような空間づくりに力を入れています。平屋ならではの暮らしやすさと、安心・快適に長く住み続けられる耐震性・断熱性能を両立したプランニングが得意です。

旭ホームズの施工事例はこちら>

広島で新築・リフォームをするなら旭ホームズへ

広島で新築・リフォームをするなら旭ホームズへ

木の家が持つ素材や素地を生かし、その土地の持つ要素を生かして設計し、末永く素晴らしい暮らしができる家づくり。それが旭ホームズのこだわりです。

広島近郊で、高断熱・高気密な注文住宅をお考えの方や、性能向上リノベーションを検討されている方は、ぜひ一度、旭ホームズのモデルハウスへお立ち寄りください。

所在地〒731-5101広島県広島市佐伯区五月が丘2丁目8
定休日日・祝・水
※事前のご予約があればご見学はいつでも可能です。
※お休みの3日前までのご予約をお願いいたします。

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