古いお家の地震への備えと冬の寒さは、同じ壁から


10月も残りわずかになり、朝晩はすっかり冷える様になりました。
今日は、古いお家の「地震への備え」と「冬の寒さ」を一緒に考えるお話です。
昭和56年(1981年)5月31日以前に着工されたお家は、今の耐震基準より前の基準で建てられています。
五月が丘の性能向上リノベーションモデルハウスも築40年近い中古住宅で、以前住まわれていた方は夏暑く冬寒いお家に悩まれていたそうです。
地震の心配と寒さの悩みは、同じお家の中に一緒にある事が多いのだと思います。
壁を開けるのは、一度で済ませたいです

耐震補強は、壁を開けて柱や梁、金物の状態を確かめ、必要な所に耐力壁を足したり金物で補強したりする工事です。
断熱改修も、壁や床、天井を開けて断熱材を入れ、隙間をふさいでいく工事です。
どちらも同じ壁を開けます。
別々の時期に工事をすると、そのたびに壁をはがして、また仕上げ直す事になります。
一緒にすれば、解体と仕上げが一度で済み、仮住まいも一度にまとめられます。
ただ、その分一度の工事は大きくなります。
2025年4月からは、2階建ての木造住宅などで大規模なリフォームをする時に、確認申請が必要になる場合もあり、これは10月21日のブログでも書かせて頂きました。
図面や手続きに時間がかかるのは、正直なところです。
『紡ぐ家』と『屋代の家』では

私たちの会社の性能向上リノベの事例から、二つご紹介させて頂きます。
広島市の『紡ぐ家』は、室内側の壁をすべて解体して、室内側から耐震補強をしました。
同じ時に壁・床・天井・窓の断熱も行い、上部構造評点は0.70から1.40に、UA値は1.23から0.50になりました。
上部構造評点は地震への強さを表す数字で大きいほど強く、UA値は熱の逃げやすさを表す数字で小さいほど熱が逃げにくいお家です。
『屋代の家』は反対に、外壁を外して外側から構造用合板を張り、その外側に付加断熱をしました。
中は金物の交換などで補強し、床下は吹き付け断熱、窓は樹脂サッシに替えています。
こちらは耐震等級3(耐震ソフトによる計算)、UA値0.45です。
室内側から直すか、外側から直すかは、お家の状態や、内装をどこまで残したいかで変わります。
『紡ぐ家』のお施主様からは、インスペクションや断熱工事の説明が分かりやすかった事が決め手になったというお言葉を頂いています。
工事の前に、まず今のお家の状態をきちんと調べる事が大切だと改めて感じます。
広島市の補助は、春に受付がありました

広島市には、昭和56年5月31日以前に着工した木造住宅を対象に、耐震診断と耐震改修の補助があります。
今年度(令和8年度)の耐震改修の補助は、上部構造評点が0.7未満などの条件があり、工事費の80%、1戸あたり115万円までとなっています。
耐震診断の補助は、診断費用の3分の2以内で4万円までです。
受付は4月15日から28日まででしたが、募集件数に達しない場合は随時募集をするという事なので、気になる方は市の住宅政策課に確かめてみて下さい。
ただ、今年度の補助は来年1月末までに工事を終えて報告する決まりなので、これから改修まで進めるのは難しいと思います。
春の受付に間に合わせるなら、寒さを感じるこの冬のうちに診断を受けて、どこまで直すかを考えておくと慌てずに済みます。
来年度の受付時期や条件が分かりましたら、またブログでお知らせさせて頂きます。







