居間だけ、1階だけ、という断熱リノベの考え方


11月に入り、朝晩の暖房を使い始めたお家も多いと思います。
古いお家の性能向上リノベーションは、壁や床、天井まで開けて家全体の断熱をやり直すと、どうしても費用も工事の期間もかかります。
そこで今日は、家全体ではなく「暮らす場所から」断熱するという考え方のお話です。
国も「すこしの断熱リフォーム」をすすめています

国土交通省は、リビングやダイニングなど、お家の一部だけを断熱改修する事を「部分断熱改修」と呼んでいます。
令和2年度から4年度にかけて、全国12棟で実際に部分断熱改修を行い、改修の前と後で住まいの環境を測る実証事業が行われました。
その結果をもとに、2024年6月には「すこしの断熱リフォームであったか生活」として、事業者向けの事例集と、お客様向けのパンフレットが公開されています。
今年は環境省の「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」にも、窓を使って居間を中心に断熱する「居間だけ断熱」という補助のメニューがあります。
9月に始まった公募の受付は12月11日までで、戸建ては1戸あたり120万円が上限です。
予算に達するとその前に締め切られます。
工事の完了報告も来年2月12日までと決まっているので、今から考え始める方は、工事の日程まで含めて間に合うかどうかを先に確認する必要があります。
断熱した部屋と、していない部屋の境目

部分断熱で気をつけたいのは、断熱した場所と、していない場所の境目です。
居間が暖かくなるほど、廊下やお風呂、2階の部屋との温度差ははっきりします。
10月27日のブログで書いた、お風呂まわりの寒さの話とも重なる所です。
居間とつながる扉や間仕切りの壁から熱が逃げてしまうと、せっかくの断熱も効き目が落ちてしまいます。
それから、残りの部屋をあとで直す時には、もう一度工事が必要になります。
壁や床を開けるなら耐震の事もその時に見ておきたい、というのは、先日の「耐震と断熱、壁を開けるなら一緒に」で書いた通りです。
部分断熱は、こうした手間も分かったうえで選ぶものだと思います。
どこまで直すかは、暮らし方で決めます

私たちの会社のホームページのリノベーションのページにも、「1階部分だけの性能向上リノベーション」という言葉を載せています。
お子様が独立されて2階をほとんど使わなくなったお家なら、1階だけを新築と同じくらいの性能にして、暮らしの中心を1階に集めるという考え方もできます。
佐伯区五月が丘の性能向上リノベーションモデルハウス『この素敵な五月に』は家全体を直した例ですが、2月末まで予約制で見学して頂けます。
断熱したお家の冬の空気を一度体感して頂くと、どこまで直すかを考える時の目安になると思います。
家全体か、居間だけか、1階だけか。
ご家族の暮らし方を伺いながら、ひとつひとつ一緒に考えていきたいと思います。







